天竺画展オンライン、開催中。

シヴァ神:最初のヨーギー、女神の夫

シヴァ神はヒンドゥー教を
代表する神のひとりです。
最初のヨーギーであり
激しく狂える行者です。

不動明王、大黒天(マハーカーラ)として
日本にも伝わっています。

多くの異名があり、
ルドラ(暴風神)、
マハーデーヴァ、マヘーシュワラ(大神)
ナタラージャ(舞踊神)
パシュパティ(獣を統べる者)
シャンカラ(吉祥をもたらす者)
などと呼ばれています。

ヒンドゥー教をごく大雑把に分けると
シヴァ派、ヴィシュヌ派、女神派
があり、
女神派ではシヴァを
女神の伴侶とするので
概ねシヴァ系かヴィシュヌ系に分かれると言っても
過言では無いでしょう。

インドに行くと各地に見られる
シヴァリンガは
受け皿をヨーニ(女陰)とし
男根と女陰の合わさった形を
内側から見た形を表しています。
リンガ自体には、「象徴」「特徴」などの意味があります。

根源神ブラフマン、シヴァにヴィシュヌを
「トリムールティ」三大神と呼びます。
ブラフマンが創造し、
ヴィシュヌが維持し、
シヴァが破壊し、
そして再び世界は創造・再生される
という事を繰り返す
というのが、
ヒンドゥーの世界観です。

シヴァ派とヴィシュヌ派では
それぞれの経典で、
「実は」どちらかがより偉大で
根源的な存在だったのだ
という話が
展開されますが、
互いに認め合う間柄である事も確かです。

(女神派では、その更に根源にあるのが
女神である、とします)

シヴァ神は
聖牛ナンディンを乗り物とし
額には第三の目(トラヤンバカ)_
頭には月(チャンドラシェーカラ)
三叉鉾(トリシューラ)を持ち
もつれた髪を巻いて
天から激しく降り注ぐガンジス川を受け止め
地上に流しています(ガンガーダーラ)。

額の白い横三本線は、シヴァ派の象徴です。

虎の皮に座り、あるいは腰に巻き
ダマルという鼓を雷のように打ち鳴らし
神竜の猛毒を自らの口で受け止め
飲み込む前に妻パールワティーが
喉を押さえて止めたので
青い喉をしています(ニーラカンタ)。

動画は、「シヴァ・ダンス」として知られる
マユルバンジ・チャウのシヴァの踊り。

武術がベースの舞踊劇チャウ・ダンス

この世の終わりの時に
破壊の舞踊を踊るシヴァ神は
多くのインド舞踊の舞台に
舞踊王「ナタラージャ」の姿で
飾られています。

妻パールワティーと前世サティー

シヴァを語る時に
妻であるパールワティーの存在を
忘れる事はできません。

物語は、パールワティーの前世
サティーから始まります。
サティーは愛するシヴァと
結婚できて幸せでしたが
サティーの父は
シヴァが気に入りません

ある時、重要な供儀の祭典に
父は全ての神々を招待しながら
シヴァを招待しませんでした。
サティーは抗議したものの、
むしろ夫を侮辱されたため
怒ったサティーは
自らに火を付けて死んでしまいました。

(この話は、のちに
花嫁を燃やす悪習として
イギリス統治時代から
現代にまで続く
社会問題となりました)

これを知ったシヴァは激怒し
祭礼を破壊し尽くした後、
妻の死体を抱えて放浪する狂人となりました。
ついにヴィシュヌが
円盤スダルシャナで
サティーの死体を切り刻み
世界中に散らばると
やっとシヴァは正気を取り戻しました。

この時女神の死体のかけらが
降り注いだ場所が
各地で「シャクティ・ピート」(力ある女神の聖地)
として現在まで崇められています。

シヴァはこの後、
それまでよりも一層
深い瞑想状態に入りました。
やがてサティーの生まれ変わり
ヒマーラヤ神の娘
パールワティーが生まれ
再びシヴァに惹かれるようになりましたが
シヴァ神は心動かされません。

パールワティーの父に依頼された
キューピッドのカーマ神が
シヴァに愛の矢を射ようとした時には
第三の目で
カーマを灰にしてしまいました。

パールワティーはひとり
山に入り、
シヴァの近くで自らも行を積み
瞑想状態に入りました。

シヴァ神は様々に
彼女に諦めさせようとしますが
ついには
パールワティーの愛を受け入れ
二人はヒンドゥー神話界を
代表する熱愛カップルになります。

画像ソース:ウィキ

右半身がシヴァ、左半身がパールワティーの
アルダナーリーシュワラ
という神格もあります。
アルダ(半分)ナーリー(女性)イーシュワラ(大神)です。

パールワティーには多くの
別の姿がありますが
それはまた別項として
立てられればと思います。

下の動画は、バラタナティヤムをベースに
シヴァとパールワティーを題材に
舞踊劇として組み立てたものの一部です。
とても面白いと思って調べたら、
振り付けのアニタ・グハさんは
こうした舞踊劇をたくさん作ってらっしゃるようです。

バラタナティヤムが「インド舞踊」になるまで

またシヴァとパールワティーは、
ガネーシャとスブランマニャム(別名カールティケーヤ、スカンダ、ムルガン)
の両親でもあります。

シヴァとパールワティーは、
各地の古い神と集合している
ヒンドゥー神でもあるので
この夫妻に注目して
インドの文化を知っていくと
より混沌とした世界に
入っていけるでしょう。

南インドの祟る女神〜テイヤムとポンガーラ

象の頭のガネーシャ神〜ガネ様のおはなし

シヴァとヴィシュヌの子・アイヤッパ神

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です