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エクタラ【バウルの楽器紹介①】

エクタラとは、
バウルの使う一絃琴です。
バウルの象徴的な存在でもあります。

音楽的な役割

一絃琴と言っても、色々ありますが
バウルのエクタラは、
主には基底音を奏でる
ドローンの役割を果たすものです。

音程は、その一音を
歌い手の声のピッチに合わせて
変えます。

この、一音に合わせるというのは
私はこういうものだと思って
やってきたので、
特に考えた事が無かったのですが

インド古典音楽で
タンブーラ(数本の基音の組み合わせ)
に慣れた人には、
ひどく難しく感じられるようです。

更に言えば、
非常にシンプルな楽器なので
湿度やらですぐ音程が
上がったり下がったりします。
(そこの調整や扱いも
経験が試されます)。

竹の部分をたわませて
音色を変えて演奏する
事もあります。

私自身は、あまり
そういう事をしない
(全くしない訳では無い)
ように教えられました。

上の動画では師匠が
そのように演奏していますが、
ちょっと珍しいです。

中指や人差し指で
弾く人がほとんどですが、
たまに指に針金?を
ピックのように付けて、
鋭めの音を出す人もいます。

エクタラのつくり

瓢箪のような実に、
ヤギ皮を張り
左右をで……
というのが、伝統的な
スタンダードな作りだと思います。

今は、実では無くて
木製のものも多いです。
お土産として売られているものは
木製が多いですね。

ちなみに、そうして
お土産として売られているものの
大半は、楽器としては
まあ、用を為しません。

特にインドの西ベンガル州で
お買いになられる場合は、
そのつもりでいらした方が
良いかと思います。

でも、元々バウルの楽器は
行者が手ずから手作りするもの
でしたので、
厳格な「これ!」という
決まりがあるものではありません。

ですから、缶カラ三味線のように
缶カラ・エクタラも
あったと聞いた事があります。

弦は、金属
(大抵はタンブーラに使われるのと
同じタイプの)弦が
使われています。

ただ、昔はそう簡単に
金属の弦は
手に入らなかったと思うので
もしかしたら、昔は
皮などを撚った(なった)
ものを使っていたのかな、と
思ったりします。

エクタラという名前

エーク(1)+タール(弦)
という事で、
タールはペルシャ由来の言葉かと思いますが

「エクタラじゃ無くて
エクタールでしょ」
と言われる事がたまーにあるのですが

エクタラです。

あるいは、エークターラーです。

繰り返しますが、エクタラです。

元々の語源については、
何とも言えませんが
少なくともベンガル語では
絶対的にエクタラなのであって
エクタルと言う事は、
私が知る限りではありません。

いわゆる言霊的には、
ターラー(星)と
かけると聞いた事もあります。

また、ゴーピーチャーンド
(「牧女の月」)
と書かれているのも
たまに見かけますが、
これはおそらくヴィシュヌ派の
特定の一派の人たちの
一絃琴の呼び名だと
私は理解しています。

いわゆるバウルと分類される
人々の一絃琴は、
一般的にエクタラと呼びます。

エクタラという存在

エクタラは、
バウルにとっての
神のような存在です。

エクタラを一度手にしたら、
エクタラが全てを決め
そして導くのだと言われています。

エクタラの響きは
聖音Aumの響きであって
アナーハタ・ナーダ
つまり、どこにも触れず
滞らずに発生する
原初の声そのもの。

その音が自身の内側で
常に鳴り響くようになれば
もう、外側のエクタラは
必要無くなる……

と言われていますが、
それはいわゆる解脱の到達点なので
ほとんどのバウルは、
終生エクタラと共に生きます。

バウルの楽器には
色々ありますが、
最も基本となるのは
いつでも、エクタラです。


動画は私のメルボルン公演の
質疑応答の抜粋ですが
3:40あたりから
エクタラについて話しています。
(ここで書いているような事です)

バウルという風景〜ダルリンプルNine Livesより

村の家々をまわり歌うマドゥコリ(蜜集め)

ドゥギ小鼓:バウルの楽器紹介②

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