🟡 3/29(金)『女たちの音づれの夕べ~パロミタ友美・佐藤二葉の二人会』 🟡

ドゥギ小鼓:バウルの楽器紹介②

ドゥギのつくり

ドゥギは、基本的な形は
有名なインドの打楽器タブラーの
バヤと同じと言えますが、

胴が土の、陶製です。
昔はタブラも、
そうだったらしいですが、
タブラの胴は今は金属です。

(とはいえ実は、
まれにバウルのドゥギも
持ち運びいいように
金属胴の場合があります)

ヤギ皮を張り、
面の中央には鉄粉などを混ぜた
黒い練り粉が貼られていて、
これが独特の響きを作ります。

動画は私の師匠
パルバティ・バウルによるものですが、
ここではドゥギの音や役割が
かなり分かりやすいのではないかと思います。

歴史

バウルは、元々は
一絃琴エクタラだけでうたっていた
と言われていますが、

いつからか、ドゥギが
拍子を与えるために
使われるようになりました。

一絃琴エクタラ・
小鼓ドゥギ・
足にゆわぐ鈴グングル(あるいはヌプル)で
ひとりで完成する歌い舞いのスタイルが
バウルの伝統的な
(あるいは、基本的な)形です。

おそらく70年代の、民族音楽を
ワールドミュージックとして
打ち出していく流れの中で、
複数人で合奏して演奏する
バンドスタイルが一般的になり

エクタラ・ドゥギで
舞い歌うバウルは
とても少なくなりました。

イメージとしてのバウルは、
彫像や絵、写真などでは
相変わらずそのような姿で
捉えられていましたし、
熟練のバウル行者たちは当然、
その伝統を継承していましたが

一般的なステージで求められる、
見られるものは違っていたのです。

(グループでのステージになると
エクタラもドゥギも、仮に
演奏していたとしても、
マイクには捉えられない事も多いです)

その流れを変えるように
登場したのが
私の師匠パルバティ・バウルで

熟練の行者にして芸能者として知られていた
ショナトン・ダス・バウルと
ショシャンコ・ダス・バウルに、
まさにその
エクタラとドゥギのスタイルを学び
その伝統的な形を守って
ステージにも出て、
やがて高い評価を得ていくようになります。

(ここでは音楽・芸術面に
絞って書いていますが
バウルの行者としての修行ありき
の話だという事もご承知ください)

[ショナトン・ダス・バウルが
歌い踊る、貴重な映像。]

ドゥギの演奏

演奏法については、
人によってかなり差があります。

タブラー風の
叩き方の人もいれば、
そうではない人もいるし、
その中でも色々あります。

古典音楽ではないので
体系立った
「こうあるべし」というものは無いので
奏法の「決まり」がある訳ではありません。

しかし一方で、
何も法則が無い、
いわゆる「型なし」である
訳ではありません。

また、ひとりで
歌い舞い奏でる事が
完結できる、とは言え

他のバウルと交流し、
合奏をする事もまた、
バウルの文化の一部なので

拍子(タール)なども
はっきりと「決まり」として
教わる訳ではありませんが、
うた毎に性格があり、
また合わせる時の
共通の了解というものはあります。

 

(デーブダスさん。
この動画では、両面太鼓シュリーコール
が入っているので、ドゥギの音は
かなりわかりにくいですが、参考までに。)

エクタラ【バウルの楽器紹介①】

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