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「どうか一度ここに来て」〜バウルのうた

どうか一度
ここにいらして下さい
ゴウル
どうか、私の心の神殿へ
いらして下さい
あまりに無知な私でも
あなたを慕う者
あなたを呼んでいます
おそれおおい望みとは
知りながら

楽園ヴリンダーヴァナを去り
聖地ナヴァドウィーパに
化身としてお生まれになった
あなたはハリそのひとでありながら
ハリをうたう
行者のふんどしひとつを纏って

どうか一度
ここにいらして下さい
ゴウル
どうか、私の心の神殿へ
いらして下さい

あなたはハリ、
慈悲深きひと
なのに私の許へはまだ来ない
ひどいひと
どうか、私の心の赤い蓮の花に
降り立って下さい
そしてハリの名をうたうのです
甘やかな旋律で

どうか一度
ここにいらして下さい
ゴウル
どうか、私の心の神殿へ
いらして下さい

あなたは危機の粉砕者
あなたは恥を取り払うひと
ロティラール・ダスの
これがお願いです
どうか私の内側で
ヴィーナ琴を奏でて下さい

どうか一度
ここにいらして下さい
ゴウル
どうか、私の心の神殿へ
いらして下さい
あまりに無知な私でも
あなたを慕う者
あなたを呼んでいます
おそれおおい望みとは
知りながら

(ロティラール・ダスのうた)

訳責:パロミタ

ゴウルとは

ゴウルとは、
15世紀の聖者チャイタニャの事。
いわゆる「ハレ・クリシュナ」運動の創始者です。

人がモークシャ(いわゆる解脱)に到達できるかどうかは
生まれや知識、儀式に関係なく
ただひたすら、狂ってしまうほどの
クリシュナ神への愛と献身によってである
と説き、実践しました。

その際に唱えるのが「ハレ・クリシュナ」で
この聖名があらゆる聖典に匹敵する
と言われています。

また同時に、チャイタニャは
クリシュナそのひとが
この混沌の時代に、人間として
地上に生まれ変わった姿だと言われています。

チャイタニャの運動は
民衆の間にひろく広がりました。

バウルにとっても
チャイタニャはとても重要な存在で
公演などで最初にうたわれる事が多いのも
チャイタニャを称え、呼びかけるうたです。

闇を涼やかに照らす月のような
美しい大師チャイタニャに、
どうかここに来て私を導いて下さい
と祈るのです。

チャイタニャについては、
こちらの記事でも少し触れています。

蜜のクリシュナ神と火花のカーリー女神:ひとつの存在の両面

笛は寺原太郎さん

動画で笛バンスーリーを
奏でているのは、
日本におけるインド音楽の第一人者である、
寺原太郎さんです。

2020年5月にお呼びして
共演をたくらんでいたのですが
緊急事態宣言などにより
無期限延期とせざるをえませんでした。

でもせっかくなので
「本番」を行なって昇華しよう…
とご提案いただき、
風通しの良い屋外で
こうして共にバウルのうたを奏でました。

インドの文化を学ぶ大先輩である
太郎さんとご一緒できて光栄でした。

寺原太郎 プロフィール

1968年、千葉県生まれ。1991年、インドの人間国宝、Pt.ハリプラサード・チョウラシアの来日公演に衝撃を受け、バーンスリー奏者中川 博志氏に入門。翌年中川氏とともに渡印し、直接ハリプラサード師のレッスンを受ける。1997年よりインド音楽への理解をさらに深めるため、楽器の枠を越え、シタールの巨匠Pt.ニキル・ベナルジーの弟子であるアミット・ロイ氏に師事。2005年、カルカッタでレコーディングをしたCD『Air』(NADA RECORD)では、世界的なタブラ奏者Pt.アニンド・チャタルジーと共演。

2006年4月、 師アミット・ロイとともに、Pt.アニンド・チャタルジーを招聘し開催したコンサート「銀の旋律」ではインド古典音楽の深い理解に基づく、叙情的かつダイナミックな演奏で、各方面より高い評価を受けた。2006年9月にはPt.アニンド・チャタルジーとの2枚目のCD、「Mist」をリリース。日本全国で精力的にインド古典音楽の演奏活動を行う一方、インド舞踊やガムラン、邦楽、ジャズ等とのコラボレーションも行う。

2006-2007、2007-2008と2年連続でオーストラリア最大の音楽フェスティバルWoodford Folk Festival に出演。07年5月、坂本龍一プロデュース「ロハスクラシックコンサート2007」に出演。
2008年2月、インドのマディアプラディーシュ州マイハルで開催された「アラウッディーン・カーン音楽祭」に出演(タブラ:U-zhaan)。自らの属すマイハル流派の総本山で、外国人演奏者としては初の出演を果たし、好評を博す。

ホームページ:[http://www.pure.ne.jp/~fueya/index.html]

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